2020/01/27 20:32

合同会社UBUartworks、ついに始動いたしました。

水面下では様々な準備を進めてきましたが、やっと会社として独り立ちすることができたのは、一重にご協力いただいている美大生・芸大生の皆様のお陰です。

さて、突然ですが、現在の日本で学生が制作した作品を販売する機会って、どのくらいあるかご存じでしょうか。

大きく分けて、以下の3つが主流です。
①学祭・卒業展など、学校行事での販売
②個展などでの販売
③受賞時の買い上げ

なかなか充実していると思いますでしょうか。
現在成功されている作家の皆さんも、おそらくこれらで作品の販売を始めたことでしょう。

ただ、問題もたくさんあるのです…

【学祭・卒業展など、学校行事での販売】
⇒直接購入してくださる方とお話もでき、予期せぬ繋がりがうれしい対面販売。
 ただし、値段の付け方や宣伝の方法を専門的に教えてくれる人がいないので、せっかく名刺をもらっても連絡できず、という学生も多いのが現状です。

個展などでの販売
⇒学校行事での販売とは違い、画廊での販売の場合は値段の付け方や広報活動の支援をしてもらえることが多いです。
 ただし、契約書などもない場合が多く、市場価格や国際的な動向についてなどもアドバイスをもらえることは稀です。
 経済的な見通しや法務を始めとしたビジネスマナーをもたない学生には、なかなか不透明な業界なのも事実です。

受賞時の買い上げ
⇒学生としてはもっとも嬉しいものだと思います。
 また、キャリアの積み上げという点でも、未来につながるものです。
 ただし、これも作品の廉売(安すぎる値段での販売)につながります。

全体的に、「買ってくれた」「取り扱ってもらえた」「評価された」という成果が、あまりにも経済面とリンクしない、という問題があるのです。

『職人の世界はそんなものでは?』

そんな感想を持つ人も多いでしょう。
ただし、芸術家として独立するためには経済的な自立が必要不可欠です。
そして、それなりに受賞経験もある学生が、自身の作品販売を通して「将来生活してゆける」という見通しを持つことができなかったら。どんなに才能のある若者でも、一般企業への就職をしてゆくこととなります。

そんなのもったいない!

そう考え、私たちは若手作家の作品を適正価格で販売するべく、企業をつくりました。