2020/01/31 00:05

作品を制作するとき、どんなテーマを設定しているでしょうか。


興味のある分野や問題を提起するために制作している方も、自分がつくりたいと思うものを無心でつくる方もいるかと思いますが、作品を人に提示するとき、かならずついて回るものが「テーマ」ですよね。

講評や賞への応募の時だけでなく、作品のテーマをわかりやすく伝えることは「ビジネス」にも必要なことです。

自分の作風や表現方法を総合的に分析して、どのような層に、どのようにアピールすると興味を持ってもらえるのか、それは人によって様々だと思いますが、今回は国際的に話題となっている事柄を交えて作品を紹介するロジックについて触れてみたいと思います。

突然ですが、「SDGs」をご存じでしょうか。
これは2015年に国連でおこなわれたサミットで定められた「持続可能な開発目標」のことであり、2030年までに世界が実現を目指すべきことを17のテーマに分類して提示しているものです。

まったく自分とは関係ない。
自分の作品とも無関係だ、と思われるでしょうか。

この17のテーマは、以下のようなものです。


おそらく、自分が表現したいと考えていることに近いものも含まれているのではないでしょうか。
自分の作品をビジネスとして売り出すとき、この「SDGs」に絡めて説明してみるのも面白いかもしれません。

【なぜ「SDGs」で作品を説明するの?】
SDGsは、国連が定めた世界共通のルールであり、基本的にこれは「世界的に正しい目標」です。
また、海外の大企業はもちろん、グローバル展開する日本の企業においても、この目標を意識している/しはじめたところが多いのも事実です。
さらに、日本においてこのような「国際的正義」や「環境問題」に関心をもつのは主にリベラル派の富裕層であり、本来アートビジネスのメインターゲットであった層とも合致しています。

自分の言葉だけで自分の作品やそのテーマを説明すると、どうしても独りよがりで分かりにくいものになってしまいがちですが、このような既存の枠組みにそって説明すると、わかりやすくなり、また興味を持ってもらえる可能性も増えるはずです。

もちろん、自分の言葉で説明することを放棄してはいけませんし、思ってもいないテーマにこじつけることも危険です。

言いたいことを自分の中で整理して、わかりにくい部分は既存の概念を借りて表現することを検討してみてはいかがでしょうか。
ご自身の作品をどのようにアピール・プロモーションすればよいのか迷っている場合は、ぜひお気軽にご相談ください。